モノカキという生き方
夢なんていうカッコのいいものでもなかった。
ただ、感情の吐き出すすべをかれしか知らなかったというだけだった。
こんなに何も言葉にせずに時間を過ごしたのは初めてだった。
正確には言葉にしたものの、うまく表現できずに消してしまったのも何度かはあるだけれど。
伝えるべき相手を持たないことばは並べることさえ無駄なように感じていた。
そんな虚しさを感じてはデリートを繰り返し、いつしか書くことさえ諦めるようになっていた。
この空白期間では何故か音楽と触れ合う時間が長かった。
元々音楽にBGM以上の価値を求めえなかった俺には珍しい出来事だった。
ただ、どんなに音楽に触れてもモノを書きたいという欲求は生まれることもなくブログが更新されない日々が続いた。
ふとしたことを機に紹介された物語。
今までの無気力さが嘘のように、何かにとり憑かれたように活字を追い掛けていた。
偉大な名作なんてものではなく、ごくごくありふれたライトノベルだった。
ただのアニヲタじゃんと君は笑うかもしれないけど、この本のおかけでまた書きたいと思ってしまったんだから、切っ掛けなんてどこに転がっているか解らないもんだと思う。
漱石や芥川、太宰などの大家でもだめで、有川浩、石田衣良、村山由佳など現代作家でもだめだったのだから。
モノカキをなりわいにしようとは考えてはいないし、できるはずないとも思ってるんだけど。
今回のことを経て思うのは、表現手段としてのものを書くてという行為は捨てられないんだなぁということ。
写真も撮るのは好きだけど、伝えたいことの3パーセントもきっと伝えられない。
文章でしか伝えらんないんだろうなぁと改めて感じた。

